ワイルドストロベリー~不思議な花屋の独り言~

「真由香…真由香……」

ハッとぼんやりと何故か不思議な気持ちに
なるその花束から目を外し声の主に顔を向ける

「朋香ちゃん久しぶり…五年ぶりくらいかな?」

「真由香元気だった?なかなかいつもの飲み会来ないんだもの病気か野垂れ死にか皆心配してたよ」

心配そうに覗き混む愛くるしい瞳を持つ
朋香に笑顔でニッコリかえす


「仕事が中々忙しくてね先週偶然ふらりと入ったバーで悠里に久々に会い今日誘われたのよ」

「そっか真由香いるって分かっていたら達也も呼んだのにあいたがってたよ」

そう…呟き朋香を見ると左手の薬指に目がいく
150cmの小柄でふんわりした雰囲気に程よく主張しない
程度に輝くフラワーモチーフの指輪がはめられていた

「朋香ちゃん結婚したの?」

ちょこんと首を縦に頷く朋香はなんとも愛くるしい
それに比べ私は170cm長身まあ太ってはないしそれなりにこの歳になれば自分へのメンテナンスも欠かさない

やはり男性は朋香のように可愛いらしい守ってあげたくなるような女性を伴侶にとおもうのだろう

うんうん…とまた自分の中で独り言

「二年前に達也と結婚したんだよ真由香にも結婚式来て欲しかったのに仕事忙しかったみたいだね

でもまた会えて良かった今度ゆっくり食事しようね」

と朋香は言い終わるとゴメン電話入ったみたいだから席外すねと言い残しこの場をあとにした
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