婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
わずかによろけた私を引っ張り上げて支えてくれた樹さんが、そのまま私をヒョイッと抱え上げて……。
「きゃあっ……!!」
背中に感じた衝撃と反転した視界に驚いて、私は思わずギュッと目を閉じて声を上げていた。
次の瞬間、恐る恐る目を開くと、見上げた天井が樹さんの身体で遮られていた。
「……え、なに……」
顔を横向けなくても、樹さんのベッドに組み敷かれているのがわかった。
私の身体を跨ぐようにベッドの上で膝立ちしている樹さんが、無言でスーツの上着を脱ぎ捨てた。
「い、樹さ……」
「恋がしたいんだろ? だったらしようよ」
「……え?」
部屋のドアは開けっ放し。
大きな窓もカーテンが開かれたまま。
電気も点いていない部屋の唯一の光源は、窓から射し込む月明りだけ。
私が大きく見上げる視界の中で、樹さんは月明りに照らされながら、私をジッと見下ろしていた。
「恋人同士なら当然すること。……っつーか、俺たちいずれ結婚するんだし、結構今更か」
「樹さん……? あの……」
戸惑いながら呼び掛ける私の胸元に、樹さんがゆっくり手を伸ばしてきた。
カーディガンの下の白いブラウスのボタンに長い指がかかるのを感じて、身体がビクッと震えてしまう。
「きゃあっ……!!」
背中に感じた衝撃と反転した視界に驚いて、私は思わずギュッと目を閉じて声を上げていた。
次の瞬間、恐る恐る目を開くと、見上げた天井が樹さんの身体で遮られていた。
「……え、なに……」
顔を横向けなくても、樹さんのベッドに組み敷かれているのがわかった。
私の身体を跨ぐようにベッドの上で膝立ちしている樹さんが、無言でスーツの上着を脱ぎ捨てた。
「い、樹さ……」
「恋がしたいんだろ? だったらしようよ」
「……え?」
部屋のドアは開けっ放し。
大きな窓もカーテンが開かれたまま。
電気も点いていない部屋の唯一の光源は、窓から射し込む月明りだけ。
私が大きく見上げる視界の中で、樹さんは月明りに照らされながら、私をジッと見下ろしていた。
「恋人同士なら当然すること。……っつーか、俺たちいずれ結婚するんだし、結構今更か」
「樹さん……? あの……」
戸惑いながら呼び掛ける私の胸元に、樹さんがゆっくり手を伸ばしてきた。
カーディガンの下の白いブラウスのボタンに長い指がかかるのを感じて、身体がビクッと震えてしまう。