婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
樹さんから言われた『ゾンビ』も『バカ犬』も、敢えてプラスに逆の意味で捉えれば、それは私の長所にもなる。
短所と長所は、元々裏返しの言葉なんだから。
私は私なりに仕事を頑張った。
いずれは樹さんが社長に就任するこの会社で、私に出来ることを頑張る。
新人だし仕事のキャパはいつも限界で、元々人と比べて無能な私だから、樹さんが心配してくれた通り、陰で『コネ入社はこれだから……』なんて言われてるのもわかっていた。
だけど本当のことだから気にして落ち込んでる場合じゃない。
とにかく日々精一杯頑張るだけってスタンスで過ごしていたら、周りの先輩たちの視線も、徐々に柔らかくなっていった。
そして、もちろん恋も忘れてちゃいけない。
一度こっぴどく振られたからって諦められるものでもなく、むしろ私は開き直って樹さんにほぼ体当たりで挑んでいた。
もちろん私の恋の戦場はオフィスではなく、飲み会とか、父に連れられて行ったパーティーや会合の場。
仕事を離れた場所で樹さんと二人になると、溢れ返る想いに蓋をすることなく、まっすぐにぶつけ続けた。
それこそ、樹さんに『口癖』と言われてしまうくらいに。
でも不器用な私には、それしか想いを伝える方法がわからなかったから。
包み隠さず、自分の心を樹さんの前で曝け出すことしか、出来なかったから。
短所と長所は、元々裏返しの言葉なんだから。
私は私なりに仕事を頑張った。
いずれは樹さんが社長に就任するこの会社で、私に出来ることを頑張る。
新人だし仕事のキャパはいつも限界で、元々人と比べて無能な私だから、樹さんが心配してくれた通り、陰で『コネ入社はこれだから……』なんて言われてるのもわかっていた。
だけど本当のことだから気にして落ち込んでる場合じゃない。
とにかく日々精一杯頑張るだけってスタンスで過ごしていたら、周りの先輩たちの視線も、徐々に柔らかくなっていった。
そして、もちろん恋も忘れてちゃいけない。
一度こっぴどく振られたからって諦められるものでもなく、むしろ私は開き直って樹さんにほぼ体当たりで挑んでいた。
もちろん私の恋の戦場はオフィスではなく、飲み会とか、父に連れられて行ったパーティーや会合の場。
仕事を離れた場所で樹さんと二人になると、溢れ返る想いに蓋をすることなく、まっすぐにぶつけ続けた。
それこそ、樹さんに『口癖』と言われてしまうくらいに。
でも不器用な私には、それしか想いを伝える方法がわからなかったから。
包み隠さず、自分の心を樹さんの前で曝け出すことしか、出来なかったから。