婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
ちょっと引っかかる言い方だけど、とりあえず今そこはどうでもいい。
「と言うわけで青木さん! この続き、教えてください!」
満面の笑顔でお願いすると、はいはい、と軽~い声で流された。
青木さんは頬杖をついて、チラッと樹さんのデスクの方を見遣る。
その視線の先では、樹さんがPHS片手に電話中だった。
「……帆夏ちゃん、全然気にしてないの?」
私に横顔を向けたまま、青木さんが小声でそう訊ねてきた。
私は首を傾げて、彼女の言葉の続きを待つ。
「この間の夜の、春海君と仲睦まじい女のこと」
「あ、ああ……」
青木さんの質問に納得しながら、私は何度か頷いてみせた。
「樹さんが教えてくれました。今年四十になる従姉妹だそうで」
「はあ? ……四十?」
さすがに一緒に彼女を見た青木さんも、あの人が四十とは思わなかったんだろう。
ギョッとしたように、ひっくり返った声を上げた。
私とほとんど同じ反応を目にして、思わずクスクス笑いが漏れてしまう。
「疑われるような関係じゃないって言ってました」
周りを気にしてちょっと小声で言うと、青木さんはなんだか納得いかなそうな表情で私をジッと見つめていた。
「と言うわけで青木さん! この続き、教えてください!」
満面の笑顔でお願いすると、はいはい、と軽~い声で流された。
青木さんは頬杖をついて、チラッと樹さんのデスクの方を見遣る。
その視線の先では、樹さんがPHS片手に電話中だった。
「……帆夏ちゃん、全然気にしてないの?」
私に横顔を向けたまま、青木さんが小声でそう訊ねてきた。
私は首を傾げて、彼女の言葉の続きを待つ。
「この間の夜の、春海君と仲睦まじい女のこと」
「あ、ああ……」
青木さんの質問に納得しながら、私は何度か頷いてみせた。
「樹さんが教えてくれました。今年四十になる従姉妹だそうで」
「はあ? ……四十?」
さすがに一緒に彼女を見た青木さんも、あの人が四十とは思わなかったんだろう。
ギョッとしたように、ひっくり返った声を上げた。
私とほとんど同じ反応を目にして、思わずクスクス笑いが漏れてしまう。
「疑われるような関係じゃないって言ってました」
周りを気にしてちょっと小声で言うと、青木さんはなんだか納得いかなそうな表情で私をジッと見つめていた。