ひと月の妹
「だけど大人になればお化粧や洋服も変わるし
そういうことなのかな?とも思ったんですけど」
「この間のパーティの後の食事会で
僕もあの店にいたんですよ。」
「そこで妹さんのあなたを見たんです。」
「二階席からだったので、ご挨拶には、いけませんでしたが」
「まぁ、正直驚いたってのもあったんですけど・・」
佐々木圭さんは、またコーヒーを少し口に運んだ。
「その後、紫藤佳代子さんに彼の妹さんだとご挨拶されて」
「挨拶したのを覚えていますか?」
「・・・はい」
確かにおばさまの会社内で少し挨拶をした。
だけど、それだけで・・・
「少し、お顔をいじられたようですけど、僕が
学生時代に見て 憧れた美しい少女はあなただと」
「僕の印象です。」
「直観というべきかな?」
「確かに妹さんにしか見えないですよ。」
「どうです?僕は何か間違ってますか?」