ひと月の妹
「すみません。辛い話をさせましたね。」
「そういう事情だったんですね。」
「記憶喪失、それは想像をしていませんでした。」
「佐々木さん、できればこの話は
誰にもしないで頂きたいんです。」
「解かりました。」
「宜しくお願いします。」
わたしは頭を下げた。
「だけど、みかんさんは、
このまま引き受けてくれますか?」
「佐々木さんの事も巻き込んでしまって
いるので、引き受けます。」
「ありがとう。」