ひと月の妹

みかんさんには、

司さんが部屋にいない時間に

兄さんのマンションに顔をだしていた。

「みかんさん」

家政婦さんは聞いていないフリが得意だから

「星(アカリ)さん」

「デザート持って来たから後で一緒に食べよう!」

「わ~、ありがとう。」

小さい頃から離れていた私たち

(やっと仲の良い姉妹を今できているのね。)

姉妹の髪をお互いに結って・・・

  
櫛で持ち上げた髪の束

隠れていた綺麗な肌に

『紅い色』 

見えないように結い上げた。


  


  

 

 
  

 
 

< 169 / 302 >

この作品をシェア

pagetop