ひと月の妹
「圭さん、今すぐ おやすみ」と言って
「緊急時だね」
ピンポーン
「?」
「開けて」
私は玄関に走っていってドアを開けた。
「どうしてここにいるの?」
「お兄さんが帰るのが見えたから」
「僕も玄関ぐらいの距離の電話越しにおやすみを
言って帰ろうかと悩んでたらこんな時間で・・」
私は圭さんに抱きついた。
「寒いの、何をしても寒くて・・・」
「ちょっと入るよ。」
「うん」
ドアの鍵をわたしが閉めた。