ひと月の妹

「圭さん、本当にごめんなさい。」

「謝られると僕としては、それはそれで辛いんだけど・・」

「ああ、なんて言えばいいの?」

「わたし、あなたをお風呂にも・・・」

「そうだね、でもこれ以上は言わなくていいんじゃないのか?」

「どうして目が覚めて、朝に居なかったの?」

「それは君は僕を彼だと思ってもいたし・・・」

「それに僕は外国へ飛ぶ朝だった・・・」

「前の晩、しばらく外国で暮らすから

君を見ることができないと僕なりのお別れ会だった。」

「だから、運転手を伴って、君の姿だけに集中しようとしたら」

「ふらふらと酔っている君を道で保護したってわけ」

「でも、僕は君のおかげで頑張れたんだよ。」

「知らない国で仕事を短期じゃなく長期でする事」

「君が僕を大人にしてくれたから・・・」

「辛いこともくじけずに・・・」

「圭さん・・・」

 

 
 




 
 

 
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