ひと月の妹

 妹は兄のマンションの

 鍵を持っているということ。

 夜遅く、司さんのマンションへ


 疲れて寝ている司さんの顔を

 月明かり越しに

 わたしは黙って見ていた。


 司さん、あなたの夢の中には

 わたしはでてこないよね・・・


 ねぇ、わたし 本当に人魚姫みたい・・・

 あなたの眠る その横に新しく

 美しいお姫さまが眠るようになるのなら


 わたしの未来は海に消える小さな泡


 

 

 
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