ひと月の妹

 灰色の空と黒く濁って見える海のように

 たとえ白く見える部分が

 ほんのわずかだとしても

 それがわたしの

 今は向かうべき現実だとしても

 青い空を好み美しい紺碧の海を見た。

 その記憶は彼が憶えていなくても

 わたしの中にあるのだから・・・


 「赤い薔薇が彼女の色」

 「白い薔薇がわたしの色」

 本当は・・・

 彼に愛された本物のあなたは

 赤い薔薇がとても

 よく似合っていた女の子だった。


 彼に愛されていなかった偽物で

 身代わりのわたしは白い薔薇を好もう!

 
 それがただ この部屋の中でだけだとしても・・・


 白い薔薇の花言葉

 『わたしはあなたにふさわしい』

 

 


 

 


 


 


 

 
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