夕闇がきみを奪う前に
海が好きなのは、きれいだから。
『なみが、きらきらしてる。
すなも、きらきらしてる』
それなら、これも、渡したのなら。
気に入って、くれるのかな。
ごろんと横になる。
急に眠気が襲ってきた。
『…ユキ……ユキっ…!』
「…ん…あ、かり…?」
あいつの声が聞こえた気がした。
そんなわけないって分かってるのに、聞き返してしまった。
タイムスリップして、違う時間軸のあいつとあったせいかな。
俺はそのまま意識を手放した。
まるで深い闇に落ちていくみたいに、すうっと眠りに落ちていった。
*
__ユキ。
夢の中で呼ばれたその声は、聴いたことある、なんてもんじゃなくて。
__ユキ、ユキ。
愛しくて、抱きしめたくて、仕方がない。
なあ、お前、アカリなんだろ。
俺をそんなあだなで呼ぶのなんて、お前しかいねえもん。
__さすが、ユキ。
あいつは笑っているような気がした。
不思議だな、顔さえ分からないのに。
__いっつもユキにはばれちゃうな。
そりゃあな。お前、すっげえ分かりやすいもん。
__それは不服だな。
ジョーダンだよ、ジョーダン。
お前のこと、分からないわけないだろ。
今までどれだけの時間一緒にいたと思ってんだよ。
するとあいつはクスクス笑った。
きっと、肩を揺らして、左手の拳を口元に持ってきて、いつものあいつの笑い方で笑ってるんだろう。
『なみが、きらきらしてる。
すなも、きらきらしてる』
それなら、これも、渡したのなら。
気に入って、くれるのかな。
ごろんと横になる。
急に眠気が襲ってきた。
『…ユキ……ユキっ…!』
「…ん…あ、かり…?」
あいつの声が聞こえた気がした。
そんなわけないって分かってるのに、聞き返してしまった。
タイムスリップして、違う時間軸のあいつとあったせいかな。
俺はそのまま意識を手放した。
まるで深い闇に落ちていくみたいに、すうっと眠りに落ちていった。
*
__ユキ。
夢の中で呼ばれたその声は、聴いたことある、なんてもんじゃなくて。
__ユキ、ユキ。
愛しくて、抱きしめたくて、仕方がない。
なあ、お前、アカリなんだろ。
俺をそんなあだなで呼ぶのなんて、お前しかいねえもん。
__さすが、ユキ。
あいつは笑っているような気がした。
不思議だな、顔さえ分からないのに。
__いっつもユキにはばれちゃうな。
そりゃあな。お前、すっげえ分かりやすいもん。
__それは不服だな。
ジョーダンだよ、ジョーダン。
お前のこと、分からないわけないだろ。
今までどれだけの時間一緒にいたと思ってんだよ。
するとあいつはクスクス笑った。
きっと、肩を揺らして、左手の拳を口元に持ってきて、いつものあいつの笑い方で笑ってるんだろう。