夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく
被害者面。

馬鹿の一つ覚え。


とどめを刺すように冷酷な最後の一言に、頭のどこかでぷつりと音がした。


「……なんなの? なんであんたなんかにそこまで言われなくちゃいけないの?」


声が震えているのを自覚する。

みっともないとは思ったけれど、止まらなかった。


「あんたに何が分かるの!? あんたみたいに好き勝手に生きれるやつに、私の辛さが分かるわけない!!」


分かったような口をきいてごめん、と謝ってほしかった。

でも、青磁はあきれたように肩を竦めた。


「あーあー、まだ被害者面か。お得意の悲劇のヒロイン気取りか」


小馬鹿にしたように言って私を見下してくる。


頭にかっと血が昇った。

目の前が白くなって、何も考えられなくなる。


憎たらしい男を睨みつけて、「うるさい!」と叫んだ。


「仕方ないでしょ……私はこういうふうにしか生きられないんだから!! 作り笑いだろうがなんだろうが、とにかく笑ってないとみんなの中にいられないの!!」

「んなわけねえだろ。誰がそんなこと言ったんだよ。お前が勝手に決めつけてるだけだろ?」

「なんで青磁にそんなこと分かるの!? 分からないでしょ、私のこと知らないんだから! 私がどんな目に遭ったか……!」


言葉を呑み込み、青磁を睨みつける。


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