恋愛の始め方
バレた嘘
そして仕事に追われ、気付けば憂鬱な日がやってくる。

夜勤明けのあたしは、師長やかな、他のスタッフたちに挨拶を病院を後にした。

一度家により、まとめてあった荷物を手に、再び家を出た。

片道4時間もかかる道を、電車やバスに揺られ、実家がある地元へと向かった。

田んぼや畑ばかりで、何もない町。

1番近いバス停で降り、徒歩30分。

やっと実家でもある、診療所についた。

診療所の入り口には、あたしが書いた〈閉院〉の文字。

それを見て、グッと唇を噛み締めた。

診療所の入り口とは別の、自宅に直結する玄関から中へと入る。

2年近く、誰も居なかった建物内は埃っぽい。

掃除しよう。

そう思い、玄関に荷物を置き、あたしは掃除用具を手にした。

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