恋愛の始め方
終わりの警告音
早くも、あっという間に1週間過ぎた。

あたしは病院を移ることを、まだ誰にも言えていない。

直哉が上に話を通して置くと言って居たから、わざわざあたしが言う必要はないだろう。

せめて間宮にくらいは、自分の口で言いたい。

そんなことを思ってしまった自分に、ハッとした。

あたし、何考えてるんだろう。

しかも、勤務中に。

そんなあたしの視界に、仲良さげな間宮と菅原の姿が入る。

いつもは、あんな顔しないのに。

そんな風に笑うのは、菅原が相手だから?

そう思うと、胸が痛んだ。


「いつ彼女に見られるか?わからないのに、よく堂々と元カノと一緒に居れますよねぇ」


いつの間にか隣に居た看護師の言葉に、耳を塞ぎたくなる。

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