恋愛の始め方
「医療ミスで訴えられたいわけ?」

「どういう意味よ!」


あたしの言葉に、まくし立てる菅原。

今は、ゆっくり説明してる時間なんてないんだよ!


「志乃。説明しろ」

「そんな時間ない。説明するより、自分たちの目で見た方が早いんじゃない?」

「おい!」

「直哉も一緒に、手術室に入れば?」


直哉は舌打ちをし、他のスタッフ達に指示を促した。

あたしは自分の手術の準備をし、手術室へと足を踏み入れた。

その後に、一足遅く直哉もやって来る。

手術の準備が整ったのを確認し、あたしはほのかちゃんの胸にメスを入れた。

慣れたように淡々と胸を開き、心臓へと向かう。


「なんだ、これ」


ほのかちゃんの心臓を見た、直哉が驚きの声を上げる。

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