恋愛の始め方
「直哉に、頼もうか?かなの後任探し」


あたしの言葉に、かなは弱々しく笑う。


「かなが一緒に来てくれて、本当に嬉しかったし、助かった。だけど、遠慮しないで?かなには、かなの幸せがある。それに、あたしもかなには幸せになって欲しいし」

「志乃・・・」

「その代わり、結婚式にはちゃんと呼んでよね」

「呼ぶに決まってんじゃん、バカ」


あたしはかなの言葉に、笑って頷いた。

そして勤務を終え、あたしは直哉に連絡を入れた。


『もしもし』

「あたしだけど」

『あぁ。どうした?』

「話があって。今、時間大丈夫?」

『あぁ』


あたしは直哉に、かなについて話す。

かなの後任と、これからのかなの勤務先について。

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