恋愛の始め方
「そう言えば」

「何?」


意味あり気な瞳を向けてくるかなに、あたしは眉を細める。


「どういう関係?」

「誰と?」

「侑吾と」


侑吾?

あ、間宮のことか。


「別に、何もないけど?」

「ふ~ん。朝見たけど、侑吾の車で一緒に帰るとこ」


見られてたんだ。


「足の怪我知って、送ってくれただけ」

「へぇ、あの侑吾が」


全然納得していないかなが、疑いの瞳を向けてくる。

変な言い訳を並べるのも面倒になり、あたしは素直に今の間宮との関係を話す。


「引いた?」

「ビックリはした。でも、引いてはない」


かなの言葉に、内心ホッとした。

正直、どう思われるかとドキドキしていた。

話を聞いて、拒絶されないとも限らないし。

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