好きになっちゃった
家に帰ると・・・
「ただいま~」

「おかえり!」

出迎えてくれたのは愛華。

私の姉が付き合っていた男性の子ども。

姉が引き取るという約束をしていたらしい。

だが姉は断り、姿を消した。

そのため私が養子縁組をして引き取った。

「ただいま愛華」

「今日も遅かったね」

「そうだね。ごめんね」

「大丈夫だよ。りあちゃんは平気?」

「私は大丈夫。でも愛華。こんな時間まで起きてたらきついでしょ。寝てても大丈夫なんだよ」

首を横に振った。

「うちが待っていたいんだよ。それじゃだめ?」

・・・っ。

可愛い。

最高に可愛い。

さすが私の娘。

血は繋がっていないけど。

自慢の娘よ!

「・・・りあちゃん?」

「何でもない。ありがとう」

そう言うと愛華は笑った。

「大好きだよ。愛華」

「うちもりあちゃんだいすき!」

とても嬉しそうに愛華は言った。

私には愛華がいる。

愛華がいればそれでいい。

私には愛華だけ。

だからあの人たちの事は信じない。

絶対に信じない。

信じても裏切られるだけ。

それなら私は・・・

あの時みたいな事を繰り返したくないから。
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