好きになっちゃった
最悪な休日
今日は日曜日。

仕事も休みだ。

愛華を連れてショッピングモールにやって来た。

「わぁー!凄い広い!」

楽しそう。

良かった。

だけど私は眠たい。

寝不足のようだ。

「あれ?璃亜ちゃん?」

「え?」

振り返ってみるとそこには春樹さん、綾人さん、鈴夜さんの姿があった。

げ。

休日に会うなんて最悪だ。

よりによって愛華と一緒にいる時に。

「買い物か?」

「そうですけど」

「そうなんだね~所でその子は?」

「娘です」

「娘!?」

嘘は言ってない。

事実だ。

「璃亜ちゃん子持ちだったんだ」

「信じられねぇー」

「引き取ったこだろ」

「え?」

「その子どもは宮川から引き取った子だろ」

「・・・っ」

なんで知って・・・

なんなん?

この人。

なんで知ってるわけ。

怖いんですけど・・・

「りあちゃん、この人たちだぁれ?」

「あ・・・と・・・」

言葉をつまらせてしまった。

「ホテルのお客様だよ」

「おきゃくさま?」

「そうだよ」

「ふーん・・・」

「ね愛華ちゃん」

「なーに?」

「僕さ春樹って言うだ。後ろにいるのが綾人くんとレイくんだよ。よろしくね」

「・・・やだ」

「嫌だってなんでだよ?」

「だってりあちゃんの敵だから・・・」

愛華・・・。

分かってる。

さすが愛華だな。

可愛い。

「皆さん、用がないのなら私たちはもう行きます」

「あ!ちょっと待って!」

「何か?」

「買いもの。僕たちも一緒にいい?」

「だめです。邪魔しないで下さい」

私はさっさと歩き出した。
< 4 / 21 >

この作品をシェア

pagetop