お前が俺を忘れても 俺はお前を愛してる
舞と出会ってもう5年がたった…


俺達は中学生になり、同じ中学校に通っていた。通学なども一緒にしてる。


そんな舞は、出会った頃よりも何倍も綺麗になり、今では学校でも注目の的だ。舞自身はそんなこと全く気付いてないみたいだが…


舞との日々は相変わらず楽しい。順風満帆そんな言葉がぴったりだった。


でも、俺にはそんな舞との日々を壊すようなことをこれから舞に言わなければいけなかった。


「気が重いな…」


そんな独り言をつぶやいていると、


「なにが?」


俺の隣から、ひょこっと顔を出してきた人物は俺に聞く、


「うぉわ!びっくりした…」


突然これから話すことを打ち明けないければいけない舞本人が出てきて俺は驚いた。


「なによー!そんなに驚いちゃって!」


「いやいやい!そりゃ急に出てきたら驚くだろう!」


「まぁいいやー!一緒に帰ろ!」


彼女のこんな時にさらっと見せる笑顔は、昔と本当に変わらない。あの眩しく、輝いている、笑顔。


「なぁ、今日あの教会久々に行ってみねぇ?」


「お!いいね!私も久々にあの教会行きたいと思ってたんだよね!」


もし、舞にあのことを伝えるならば、きっとあの教会で伝えるべきだと思った。伝えよう。例え、彼女の笑顔があと数回しか見れないとわかっていても。
< 8 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop