た い よ う

後ろからいきなりやってきてあたしの手を握り、こそこそ話してる男子の下へ引っ張られた。
「お前らなぁ!!美波は女だろ!!そんな無神経な事口にすんな!!」
男子達に怒鳴ったのは、長谷川壮だった。
長谷川の怒りは止まらなかった。
「大体、同級生助けた美波の何処が悪い!?お前ら次にそんな事言ったら―――」
長谷川はあたしの頭に手を乗せて、目を細めて続きを述べた。

「―――ぶっ殺すぞ」

長谷川に睨まれた男子達は教室に居辛くなったのか、教室から出て行った。
あたしが内心ほっとしていると、
「ちょっとｺｯﾁ来い」
と、長谷川から言われ、結局流されるがままに長谷川について行った。