た い よ う
「ってか女の子泣かすとか最低やろ…」
「んーぐすっ」
「ソイツ今何処に居るの?」
「渚は今さっき屋上で告白したけど…」
渚は自分の事を名前で呼ぶ。
そこがまた可愛いんだよねー。あたしとか一番似合う一人称『俺』だしね…
あ、勿論自分の事俺とか呼んでないけどね。
「ちょっと屋上行ってくる!!すぐ終わるから待ってて!!」
「うん…」
渚を一人にしておくのは心配だったけど、それより長谷川壮を許せなかった。あの可愛い渚を泣かせるなんてっ!!
あたしは扉をバターンと開け、全力で廊下を走り階段を駆け上がる。
階段を上り終えたときはもう息が切れ切れだった。
この学校は4階まであり屋上は物理的に5階という事になる。
屋上に出る扉を開けると、ソイツ―長谷川壮は寝転がっていた。
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