た い よ う
俺は自分の気持ちを押し込める。
やっぱり俺より悠と美波の気持ちを優先するしかないじゃないか。
「…2人とも幸せになれよ。」
俺はそう言うと、2人の反応を見らずに席を立ち、3人しか居ない静かな教室を飛び出した。


…何やってんだろ


2人を応援なんかして。
初めて本気で好きになった女なのに。
性格は男っぽくて思い通りには行かない女だけど、だからこそ好きなのに。
――あんな女、何処探したって美波以外に居ねぇよな。
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