た い よ う

先生に予算の相談をする。
「先生、ステージの飾りつけ予算はこれくらいでいいですか」
「うーん。もう少し落とそうか。で、その分飲食類に回そう」
「はい、分かりましたー」
あたしは資料を持って教室に戻る。
教室には如月と長谷川が待っていた。
あの日から毎日あたし達は放課後教室で雑談している。
何の違和感もなく。
普通の日常を送っている。
「おー、予算決まった?」
如月が聞いてくる。
「もう少し落とそうだってー」
「おいおい。まだ決まんねーのかよ。しっかりしろよ実行委員。」
長谷川がやれやれと言った感じで言ってきた。
あたしはそれに冷ややかな目と暴言で答える。
< 57 / 61 >

この作品をシェア

pagetop