とある国のおとぎ話
Reincarnation.0









 昔、ずっと昔のお話です。


 神様が人間に恋をしました。


 でも、神様と人間では結ばれることはありません。


 それでも、神様は愛し続けます。


 やがて、その人間が命を全うし、転生することを知った神様は神様であることをやめ、これからずっとその人間の傍にいることを選びました。


 そんな神様の行為に、別の神様は罰を下しました。


 二つの魂は、何度転生を繰り返しても必ず巡り逢うだろう。


 それでも、決して結ばれることはないと。





















 二つの魂は、何度も転生を繰り返し出会いましたが、結ばれることはありません。


 転生を繰り返していくうちに、魂は少しずつ姿を変えていきます。


 罰を下した神様はやがて元神様もその人間の魂も変わり、巡り会っても惹かれることもなくなると考えました。


 それこそが、罰であると思っていました。


 でも、元神様は何百、何千と繰り返しても、恋をした人間の魂を求めました。


 どんな形で出会っても、求め続けました。


 そんな元神様を見て、神様は……


















――とある国の終わりのない物語より。












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