拷問ゲーム
ゴン、というハンマーの鈍い音のあとに、大和田の悲鳴が聞こえてきた。




オレは大和田のつんざくような悲鳴に、胸が苦しくなって、耳を塞ぎたかった。




大和田が負けを認めない限り、次にあの拷問を受けるのは、このオレだから。




オレの額から、嫌な汗が流れ、オレの顔は青ざめていた。




「うわぁ、藤城ちゃん、やっちゃったよ。

あのクソガキ、絶対に指の骨が砕けたぜ。

おもしれぇ!

本当に、おもしれぇ!」




志村はそう言って、うれしそうに腹を抱えて笑っていた。
< 10 / 306 >

この作品をシェア

pagetop