拷問ゲーム
「それじゃ、早速、拷問を開始するぜ。

中川、ペンチを持ってこい」




藤城のその言葉に、大和田の顔が歪んだ。




監視部屋で、オレへの拷問を見ていた大和田は、自分が今から何をされるかわかっている。




大和田は今、逃げ出したいに違いない。




泣き叫びたいに違いない。




でも、あの拷問部屋には、自分を助けてくれる人なんて、誰もいない。




拷問部屋にいるのは、他人の苦しみに幸せを感じるクズだけだ。




藤城は中川からペンチを渡され、ニヤリと笑うと、大和田の目をのぞき込んだ。
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