拷問ゲーム
どっちが後攻のくじだなんて、わかるはずもなかったけど、
オレは余ったくじを引かされるのが、嫌だった。




オレはそっと右手を伸ばし、爪を剥がされたその指で、右側のくじをつまんで、引き抜いた。




オレはそのくじの色を確かめると、息が止まって、目を見開いていた。




オレが引いたくじは赤色で、先攻はまたもオレだった。




ハズレくじを引いて、ぐうの音も出ないオレを見て、藤城がうれしそうにニヤリと笑った。




「良かったじゃねぇか、高木。

最初に拷問を楽しめるのは、お前だぜ」




オレは藤城のその言葉を聞いて、吐き気がした。




今度の拷問は、一体、何だろう?




オレは本当に、その拷問に耐えられるのか?




オレのそんな不安を察してか、美優がオレの肩を揺すって、オレに話しかけてきた。
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