拷問ゲーム
オレが息苦しくて、意識を失いかけたとき、
オレの頭を押さえていた手がオレから離れ、
オレはようやく息を吸うことができた。




オレは周りに人がいることも忘れて、目を見開き、肩で息をした。




ようやく空気を吸うことができても、オレの心臓はドキドキと音を立て、呼吸は整ってはくれなかった。




そんなオレを見て、藤城たちがオレをバカにしたように笑っていた。




オレはそのことに、もはや悔しいと思う気持ちもなく、ただ生きていたいということだけを切実に思っていた。
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