拷問ゲーム
「おい、高木。

そろそろ大和田の拷問が始まるぜ。

お前も見ろよ」




オレは志村のその声に、ゆっくりと体を起こして、大和田と藤城が映るモニターを見つめた。




オレはモニターに映る気弱そうな大和田を見つめながら、大和田が早くギブアップしてくれることを願った。




そうしなければ、オレたちの地獄は、いつまでたっても終わらない。




地獄を耐えた先にあるのは、さらにむごい地獄だから。




オレはさっきまでの死にそうな体験を思い出すと、吐き気がして、口元を押さえた。
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