拷問ゲーム
「大和田のガキは、藤城ちゃんの拷問に耐えれるかな?

何かワクワクするな。

他人の不幸って、本当におもしれぇよ」




志村はそう言って、ゲラゲラと笑った。




オレはそんな志村をクズだと思ったが、今回ばかりは、クズの志村とオレが望むことは同じだった。




オレはもう、こんなひどい拷問を受けるのは嫌だ。




藤城は、オレたちのことを同じ人間だなんて、思っちゃいない。




オレと大和田は、あの拷問部屋に入った瞬間に、藤城のモルモットにされてしまう。




藤城は、オレたちの体や精神を破壊して、オレたちが壊れていくのを楽しんでいやがる。




そんな藤城の呪縛を解くには、オレか大和田が「参りました」の一言を言うしかない。




オレは何かの手違いで、大和田が死んでくれないかと思った。




そうすれば、オレと美優は、地獄から抜け出せるから。
< 175 / 306 >

この作品をシェア

pagetop