拷問ゲーム
親父はオレがいくら泣いても、オレを許してはくれなかった。




親父はきっと、オレに虐待しているときだけ自分が偉くなれたような気がしたんだと、オレは思う。




オレの親父は、どうしようもないチンピラヤクザだ。




誰からも相手にされず、みんなから白い目で見られ、軽蔑されていたクズな男だ。




オレはそんな親父に、自分の全てを否定され続けたことを心の底から憎んでいた。




オレは親父の憂さ晴らしのおもちゃじゃない。




オレもちゃんとした一人の人間なんだ。




なぁ、親父。




今日こそあんたにわからせてやる。




自分の全てを否定され続けたオレの気持ちを!




オレはバッド振りかぶり、親父を殴り続けた。




すぐには殺さないように。




苦痛を与え続けながら。
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