拷問ゲーム
「大和田、お前は恋人の遥香を守るために、拷問ゲームを続行するんだよな?」




藤城はそう言って、弱々しいいじめられっ子みたいな容姿の大和田に目を向けた。




藤城に目を向けられた大和田の顔は青ざめ、藤城に怯えていることは、一目瞭然だった。




オレは大和田が負けを認め、この拷問ゲームから逃げ出してくれることを願った。




そうすれば、オレと美憂は、すべての不幸を大和田たちに押しつけて、
藤城たちから逃げることができるから。




「大和田、どうなんだ。

早く答えろ!」




藤城のその言葉に、オレの心臓が期待で高鳴った。




大和田、お前は意地を張らずに負けを認めろって……。
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