拷問ゲーム
「ぼ、僕は……」




大和田の弱々しい声に、オレは意識を集中させていた。




「僕は、負けを認めません。

僕はどうしても、拷問ゲームに勝ちたいんだ!

僕は、遥香を守りたいんだ!」




泣きながらそう言った大和田の言葉を聞いて、オレは息苦しくなって、目を閉じた。




いったい何が、大和田を勝負に駆り立てるのだろう。




遥香を裏切れば、楽になれるのに。

遥香なんて、結局は他人なのに。
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