拷問ゲーム
「それじゃ、拷問ゲームの三回戦を始めようじゃねぇか」




藤城はそう言うと、大和田の肩をポンと叩いて、怯える大和田に話しかけた。




「大和田、よろこべ。

オレは今から、お前に地獄を見せてやるからよ。

それでも『参りました』ってお前が言わなかったら、お前は本物のバカだぜ。

まぁ、そんなバカをオレは嫌いじゃないけどな」




大和田は、藤城たちに囲まれ、引きずられるようにしてリビングを出ていった。




それを見た遥香は、その場にうずくまって、声を上げて泣いていた。




オレはその様子を見て、胸が痛くなったが、
それでも遥香にすべての不幸を背負わせたかった。




遥香が不幸にならなくちゃ、
オレと美憂は、幸せにはなれないから。
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