拷問ゲーム
「拷問ゲームも、ついに指砕きかぁ。

大和田のクソガキは、怯えてやがるけど、拷問にチャレンジしてくれねぇかなぁ」




ゲスの志村がうれしそうにそう言うと、オレは吐き気がして、口元を手で押さえた。




〈 あんたらは、狂ってるよ。

もうこんな拷問は、ゲームなんかじゃ済まされねぇだろ。

この拷問で、大和田の人生はメチャクチャになるんだぞ 〉




藤城の言葉のあと、拷問部屋に沈黙が流れた。




顔面蒼白な大和田は、涙を流しながら、何かを考えている様子だった。




〈 大和田は負けを認める 〉




オレは泣き止まない大和田を見て、そう思った。




〈 指の骨を砕かれちまったら、大和田の人生は変わっちまうんだ。

大和田の指の骨は絶対に、元通りにはならない。

大和田だって、そのくらいのことは、わかってる 〉
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