拷問ゲーム
「藤城さん、持ってきました。

ハンマーです」




中川がそう言って、藤城にハンマーを渡すと、藤城はニヤリと笑って、大和田に歩み寄った。




「昔、奴隷ってヤツはよ、家畜と同じくらいの存在だったらしいぜ。

それで金持ち連中はよ、お互いの奴隷の指の骨を砕いて、その悲鳴を聞いて遊んでたってよ。

大和田、世の中には、金持ちと貧乏人がいてよ、貧乏人は理不尽な扱いされるわけよ」




「や、やめて……。

来ないで! 来ないで! 来ないで!

助けて下さい!

お願いだから!」




「拷問ゲームではよ、オレが支配者階級で、お前らが奴隷なわけよ。

大和田、拷問に耐えて、大切な恋人を助けてやりな!」




藤城はそう言って、ハンマーを振り上げた。




オレはその瞬間を心臓が止まるような思いで見つめていた。
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