拷問ゲーム
藤城が振り上げたハンマーが、大和田の人差し指に振り下ろされると、
ゴン、というハンマーの鈍い音のあとに、大和田の悲鳴が聞こえてきた。




〈 大和田の指の骨が砕けた…… 〉




オレはつんざくような大和田の悲鳴を聞いて、怯えていた。




〈 大和田が負けを認めなかったら、オレの指の骨は砕かれる。

そんなのって、本当にありかよ。

嫌だ……。

オレは自分の指を失いたくない…… 〉




「うわぁ、藤城ちゃん、やっちゃったよ。

あのクソガキ、絶対に指の骨が砕けたぜ。

おもしれぇ!

本当に、おもしれぇ!」




志村はうれしそうに笑うと、オレの方に顔を向けた。
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