拷問ゲーム
「オレたちが主催するゲームで、お兄ちゃんが勝利したら、美優の借金をチャラにしてやろうじゃないか。

どうするお兄ちゃん、やってみるかい?」




オレは藤城の話に嫌な予感がしていた。




一千万円の借金を帳消しにしてもらえるゲームが、普通のゲームであるはずがない。




でも、オレには選択の余地はなかった。




オレは美優の未来を暗闇で閉ざしたくはなかったから。




オレは決意を固めて、藤城に叫んでいた。




「藤城、テメェ、嘘はつくなよ。

オレがゲームに勝ったなら、本当に美優の借金をチャラにするんだな!」




オレは美優を守るために必死だった。美優はもう一人のオレだ。




オレは本気で、美優の未来を守りたい。
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