拷問ゲーム
オレたちは藤城に案内されるままに、小さな一軒家の中に入っていった。




そしてその一軒家のリビングで、オレたちは年が同じくらいの男女と出会った。




「高木、紹介してやろう。

こいつがお前の対戦相手だ」




藤城はそう言って、高校生のカップルを指差した。




オレは、藤城がオレに紹介したその対戦相手に目を向け、相手を値踏みし始めた。




一人は、ひ弱ないじめられっ子のような男。




どことなく落ち着かない様子で、おどおどしていた。




何でこんな根性がなさそうなヤツが、拷問ゲームに参加しているんだろうって、オレは思った。




こいつはどう見ても、近所のゲームセンターで遊んでいるのが精一杯のクソヤローだ。
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