拷問ゲーム
「オレは人が苦しんでるのを見るのが大好きなんだ。

だからオレは、絶対に拷問の手を抜かない。

拷問を止めて欲しいときは、『参りました』って、頭を下げて言うんだぜ」




オレと大和田は首に鉄製の首輪をして、藤城に目を向けた。




「準備はできたみたいだな。

それじゃ、先攻と後攻を決めるか。

中川、くじを持ってこい」




藤城はそう言ったあとに、オレたちの顔を見て、ニヤリと笑った。




〈 拷問って、いったい何をされるんだ? 〉




オレは口にこそ出さなかったものの、心の中は不安でいっぱいだった。




〈 最初だけでも、後攻を引きたい。

後攻なら、大和田だけが拷問を受けて、ゲームが終わるかもしれない。

絶対に後攻が有利だ 〉




オレがそんなことを考えているうちに、中川がくじを持ってきて、それを藤城に手渡した。
< 55 / 306 >

この作品をシェア

pagetop