拷問ゲーム
「大和田、ギブアップか?

遥香を見捨てるんだろ?

遥香だって、しだいに慣れるさ。

遥香はたくさんの男をよろこばせて、借金を返せるんだぜ。

遥香はいつか、オレたちに感謝するんだ。

素敵なお仕事をさせてくれて、ありがとうってな!」




「僕は……、

僕は……、

降参しないんだぁ!」




大和田が叫ぶようにそう言ったとき、オレのとなりで、志村が手を叩いてよろこんだ。




「このクソガキ、根性見せるじゃねぇか。

おもしれぇ!

最高におもしれぇぜ!」




オレは志村がゲラゲラと笑う声を聞きながら、じっとモニターを見つめていた。




大和田が拷問に耐えたならば、次に拷問を受けるのは、このオレだ。




オレはモニターを見つめながら、胃がキリキリと痛んで、両手で腹を押さえていた。
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