拷問ゲーム
「高木、他にも何か聞きたいことがあったら、今なら答えてやるぜ。

オレはこう見えて、親切だからよ」




オレは、そう言った藤城をじっとにらみつけた。




〈 何が親切だ?

バカにしてやがる。

お前が親切なら、世の中に不親切なヤツは誰もいないぜ 〉




「それじゃ、一つ質問がある」




オレはそう言って、ゆっくりと立ち上がり、藤城の前に歩み寄った。




「どうしてお前は、拷問ゲームなんていうゲスなゲームを始めたんだ?」




オレがそう言うと、藤城はゲラゲラと笑い始めた。




「何だよ、高木。

お前、そんなことを聞きたいのかよ。

拷問ゲームを始めた理由なんて、簡単なことだよ。

オレは人の不幸が大好きなんだ。

拷問ってよ、人間を人間として扱わないところに魅力があるんだ。

オレは拷問を加えてるとき、神にでもなった気持ちになれるのよ。

最高の気分だぜ。

人間を家畜以下に扱うってよ」




藤城はそう言って、またゲラゲラと笑った。




オレはそんな藤城の姿が憎かった。
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