拷問ゲーム
〈 こいつ、狂ってやがる! 〉




オレは藤城の瞳の奥に宿る狂気に気づいて、そう思った。




〈 こいつ、オレのことを心が通っている人間だなんて、思っちゃいねぇんだ! 〉




「なぁ、高木。

お前は、恋人がそんなに大切か?

オレは、そんな人を愛する気持ちとかが、大嫌いなんだ!

人間なんてよ、みんな損得勘定で生きてるんだぜ。

それに気づいていないお前は、オレから言わせればバカなんだ」




藤城はそう言って、膝を折り、拷問椅子に座るオレと目線を合わした。




「それじゃ、高木。

まずは初級編から行くぜ。

オレはペンチで、お前の爪を剥ぐからよ」




藤城はそう言って、ニヤリと笑った。
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