年下男子とリビドーと

瞼の隙間から見えるのは、知らない室内。どこ?
あれ? わたし何してたんだっけ…?

虚ろな目に映り込んで来たのは、成海くんのどアップ。

「あ、起きた!」

!!

「ぎゃあ!」
「お目覚めですね」

仰け反ったわたしに、成海くんがにっこり微笑む。
周囲をきょろきょろと見渡すと……此処は居酒屋だと気付く。
まさか……状況を飲み込みつつあるわたしは、途端に青ざめる。

「酔い潰れ……っ!?」

「正解ー」

ピースサインを作る彼。
何故嬉しそうなの……?

酔い潰れたことなんて、未だかつてなかったのに。
わたし、ストレスでも溜まってたのかな……。
あまりの失態に対するショックも手伝って、頭がガンガンする。

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