年下男子とリビドーと

夜が近付き、仕事が落ち着いて来た。

咳も少し落ち着き、マスクを外して飲み物を飲んだり、周りの女の子達とお菓子を摘んでいると、社員さん同士がわたしの隣の空いた席に腰掛け、打ち合わせを始めた。
会話が耳に入って来る。

「他のセンターと共有フォルダでやり取りしてたけど、より手軽に複合機に取り込んでやり取りしようって話が出てるんだよ」
「あぁ、それ良いですね。何で今まで誰も思いつかなかったんだろ」

それはわたしは思い付いていたが、しゃしゃり出るのも面倒臭いので放置していた問題だ。

「ただ、ビューワーにログインすると自分のボックスが開くようになってるだろ? その都度、ボックスを変更するのも面倒だし、個々が勝手にファイルを掴みに行ったら、取った取らないの話にならないか?」
「確かに」

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