年下男子とリビドーと
ほどなくして、成海くんの就職が決まったと、噂が広まった。
みんなが盛り上がっている中、わたしは若干落ち込んだ。
わたし、噂で知るなんて……その報告は、本人の口から聞きたかった……。
何だか辛くて、みんなの輪には入れなかった。
成海くんと会わなくなってから、何度泣いてしまったのだろう。
仕事を終え、ビルを出た時、また涙が浮かんで来る。
成海くん、会いたい。
ちゃんと、話をしたい。
連絡先を聞いておかなかったことを、何度も後悔している。
いつでも会えるなんて、高を括って、何もしなかった。
そんな保障はどこにもなかったのに。
次の出社は9月だった。
張り出されたシフト表を確認して、驚いた。