大好きです
11月も半ばにさしかかる日曜日に、私は参考書を買う為に本屋に向かうため玄関を出た。
丁度、陽ちゃんが、出かけていたらしく車で帰ってきた。
《バタン!》
車のドアを閉めた陽ちゃんが
「出掛けるのか?」
と声を掛けてきたので、
『うん。 参考書みたくて。』
「受験だよな。、、、、、。」
『そうだよ。 足りない参考書があって、、。』
私のその返答の、少し後 何かを少し考えていた陽ちゃんが
「紗季。 少し時間あるか?」
『、、、うん。』
何かわからなかったけど、私はそう返事した。
「ここで話すのもなんだからさ。 ちょっと出ようぜ。 本屋にも寄ってやるから。」
今戻って来たばかりの陽ちゃんの車に乗り込み、もう一度車を発進させた。
ついたのは、駅前のカフェで、注文も終えると
「お前さ。 受験どーすんだ?」
と、陽ちゃんが聞いてきた。
私は最近やっと出した答えを陽ちゃんに伝えた。
『この街から出ようと思う。 直ぐに帰って来れない街に行って、そこで少しづつ色んな事受け入れられる様になって、いつか心からお兄ちゃんにおめでとうと言える日が来たら又この街に戻って来たい。』
一言一言を震える口元から、ゆっくりと伝えた。
テーブルには、いつの間にか注文したミルクティが置いてあり、それさえ気づかない程 私は泣かない為に必死で伝えてたんだ。