想い
再び


学校もぎりぎり間に合い入学式に間に合った。

(朝から学校ぎりぎりなんて・・・。しかも入学式の日に。)

そう思いながらも、先生方の話も終わり、教室に戻って行った。

私のクラスは1年D組。中学の友達もこの中にいる。

(今日からまた新しい始まりだなぁ。)

そんなことを思っていた私に話かけてきた。

中学の頃からの友達、飯崎菜都美。菜都美はすごく可愛くて男子から評判がいい。

「沙紀。どうしたのよボーとして。」

「ボーとなんかしてないよ!」

「じゃ、なんで桜の木見てたのよ?」

「えっ?私、桜の木見てた??」

「うん。真剣に見てた。」

「真剣になんてみてないよ(苦笑)」

「恋でもしたの?」

「恋?恋はしてない!ただ・・・。」

「ただ・・・?」

「なんでもない。」

「何よ!言いなさいよ!!」

「何言おうとしたか忘れた。」

「忘れちゃ仕方がないか。」

「うん。」

私は朝あったことを話そうとしたのをやめてしまった。

どうして、言わなかったのかは私もわからない。

こうして時間も過ぎ、放課後になった。

部活の見学をして一通り見終わったら、校門に向かって歩いてた。

もうすぐ校門に着くと思ったとたん、歩いてた足がとまった。

校門の前に男の人が立っていた。その人は今朝会った、長森昂だった。

(な、なんで彼がここに!!?)

そう思っていたときに、彼が私に気づき、私を呼んだ。

「おーい!沙紀ぃー!!」

(なっ!?今日会ったばかりなのにさっそく呼び捨て!?)

私は走って、彼のところに行き、いつの間にか彼と話してた。

彼を無視して家に帰ろうと思ってたのに・・・(泣)

「よっ、また会ったな(笑)」

「なんでここに居るんですか!?」

「なんでって・・・。そりゃ決まってるだろ。会いたかったから。」

「私は会いたくありませんでした!!」

「相変わらずひでぇーな。」

「ひどくありません!てか、学校まで来るなんてストーカーと一緒ですよ!」

「ストーカーはないだろ(苦笑)」

「で、なんのようですか?」



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